2005年 三上博史主演ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ   2005年

〜 待望の再臨 〜


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〜舞台感想〜

 =PARCO劇場=  =ドラマシティ=  =ZEPP東京
【ドラマシティ】
大阪公演
7月06日19:00〜
7月09日16:00〜
「お前らが 気に入っても 気に入らなくても ヘドウィグ!」
毅然としたヘドウィグ。 誇り高く、弱みは微塵も見せず、幾重にも鎧をまとっている。 パルコで見た打ちひしがれた泥酔状態のヘドウィグではない。  「さぁ私を倒しなさい!」 気高いまでの女王ヘドウィグがそこにいた。

とても嬉しかった。 世界中を敵に回そうと、観客からトマトを投げつけられようと、コンサートに来ているお客がヘドウィグの音楽なんて全然聴く気がなく、ゴシップネタに興味を持って集まっているだけに過ぎないことが分かっていても、ツンと顔を上げ、毅然としているヘドウィグが好きだ。

今更世界中が敵になったところで、彼女の半生を思えば、そんなこと、どうでもいいような取るに足りないようなこと。 世間なんてどうでもいい。 彼女は彼女でしかないのだから。

突っ張っているのかと思ったら、大阪のヘドウィグはとても優しかった。 きついことを言っても、お客が反応してやり返す前にすぐ優しい言葉でフォローを入れる。 人懐っこい関西人のキャラに合わせてくれていたのか、”関西のおばちゃん” 風アメリカ人なヘドウィグだった(ごめんなさい!)。 そういえば、世間がどう思おうが どこ吹く風な所とか、ヘドウィグって、結構関西キャラかも。。なんて、大ブーイングがおきそうな事をふと思ったりして。 (今日の私はしゃべりすぎ) m(__)m 

ヘドウィグが歩み寄ってくれたからと思うけれど、観客も 「はしゃいでいぃのね? 普段どおりにしてていぃのね?」 と、本領発揮して のびのびヘドウィグとの会話を楽しめたと思う。 ほんとに、会話だった。 舞台と客席、じゃなくて、大きな場所での会話、って感じだった。 そんな中でもしっかりとずれ過ぎることなくお話を引っ張り 進めていった三上さんは凄いと思った。

強くて毅然としていて、配慮が細やかで とことんまで相手を痛めつけてしまわない優しさを持ったヘドウィグ。  ”人生経験豊富な姐御”って感じなヘドウィグ。 そんなヘドウィグがアメリカに来る前の事を話すのを聞くのは、母親の昔語りを聞いているような、なんとも心安らぐ温かなものだった。 それがどんな悲惨なものであったとしても。

トミーとの昔語りも ”そぅ、そんなことがあったの・・”と、親しい友人の話を聞くような思いで聞いていた。 それだけに、悲しくてたまらなかったけれど。  そう、ヘドウィグはずっと近くにいてくれた。 身近な存在として そこにいてくれた。 寄り添うようにして励まし続けてくれた。

だから、舞台が終わってからも、ずっとずっと拍手していた。 それしか その場での感謝の気持ちを伝える術がなかったから。
カテコで三上さんは何度も何度も出てきてくださった。 体調を 友人たちと とても心配していたので、「(大変な舞台を終わられたんだから)出てきてくれなくてもいい〜」と思いながらも、その場を去りがたくて ずっとずっと拍手していた。 ごめんなさい、私たちがさっさと帰ればしんどい思いしなくてすんだのに。 でも あっさり帰る事なんて出来なかった。

豪快でいいやつ なヘドウィグは私たちの肩をボンボン!と叩いて去っていった。
ここは大阪の子らしく 「よっしゃ、やるで、まかしときっ!」と、目にイッパイの涙をためて ヘドウィグに別れの挨拶をした。
元気はいいけど 何をやるのか いったい何をまかしとき!なのか 自分で言ったくせに よくわかんないまま、とりあえず、今度ヘドウィグに会えるときには、まっすぐヘドウィグの目を見て ニカッと笑えるような生き方をしてやろうじゃないか、と思ったのであった。


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今回大阪では両日とも初参加の同僚たちと一緒でした。

6日(水)は、昨年の上演期間中ずっと、私が明けても暮れても大騒ぎしていたのを知っている人たち。 一人は昨年参加決意した途端、チケットがsold outして行けなくなってしまった人。 一人は高校生の時三上さんが大好きでライブに行ったりした事がある人。 一人はどんな舞台か、を説明したら「じゃ、ヘドウィグが好きだった音楽が流れていた頃のメイク研究して行きます♪」と行くことを決めた時から楽しみにしてくれていた人。
9日(土)は、私が三上さんのこと大好きなのを知ってて、仕事の合間に熱く語るのをいつも温かい目(笑)で見てくれている人たち。 そして、観劇自体もとっても好き。

この舞台、彼女たちなら、間違いなく気に入ってくれる!と思っていました。 結果は、もちろん! 終了後の表情見ただけで、どれほど 『ヘドウィグ』 を気に入ったか分かる位にキラキラしていました。 上演前の彼女たちの ”楽しむ体制、ばっちりOK” な様子を見て、何の心配もなく安心しきって舞台を楽しむことが出来ました。 「みかヘドだもん、当然♪」と思うけど、やっぱり好き好きがあるし。
誘った作品が気に入ってもらえなかった時(それは仕方のないことだけど)、ものすごく気を遣うのが嫌で、映画や観劇は大抵一人で行くんです、私。 好きな作品はやっぱり気に入ってもらえた方が嬉しいし〜・笑  私の気に入るのは ”変わっている” って若い頃ずっと言われていましたし〜(ウッディアレンが好きって、変わってるんでしょうか〜?)・苦笑

だから、今回誘うのは(気に入ってもらえる確信は持ちながらも)相当なパワーがいりましたし、冒険でした。 大好きなみかヘドが受け入れられないかも、ってほんの少し思うだけでも私にとっては相当きついことでしたもん。 でもね、一人でも多くの人に観て欲しかったですね。 こんなに凄い舞台なんだもん。
だから、そんなこんなもあって、ほんとにほんとに、嬉しい大阪公演だったのです。(^^  同僚たちに感謝!です。m(__)m
(全然そんな風には見えなかったよ〜! と爆笑されそうですわ)

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