ドラマ 「それが答えだ!」  ドラマ TOPページへ

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【スタッフ】
演出:若松節朗・西谷弘・高丸雅隆、 脚本:戸田山雅司、 音楽:服部隆之、
プロデューサー:高橋萬彦、 音楽監修:金聖響、本名徹次、
音楽スタッフ(三上さんのピアノ指導、指揮指導補佐、曲選び、台詞直し、音のみ・手のみ出演等々):吉澤京子、
主題歌:『ワンダフル・ワールド』(唄:ウルフルズ)、
企画:石原隆・瀧山麻土香(フジテレビ)、 製作:フジテレビ・共同テレビ


【キャスト】
三上博史(鳴瀬望) 天才マエストロ。 今はわけあって田舎暮らし中。 音楽をこよなく愛し、自分の中に湧き上がる音楽を形にすることに全力を注ぐ。 その結果、周りはひどい目にあうことがしばしば。 口が悪く、性格は破綻しているが、まっすぐで彼なりに筋は通っている。 口に合うのは高価なものばかり。 素朴なものも結構好む。 釣り糸をたれるのが好き。 片付けることに興味はない。 すぐムキになり、中学生より子供っぽい(そこが可愛い♪)。 
特技?:逆立ち懸垂、腕立て伏せ、すいかの種飛ばし&あだな付け(違?)
嫌い:子供・田舎・学校・口やかましい女教師(4点セット)、かぶと虫

萩原聖人(池田邦男) らっきょ(命名:鳴瀬)。 またの名をアマデウス池田。 白八木中学校の体育教師でオーケストラ部の顧問(急遽夏休み直前から:一番暇そうだったから)。 のちにマエストロ鳴瀬望の公認副指揮者・第1号に任命される。 本人曰く「地球と環境に優しい教師」。 生徒たちの人望厚い。 兄貴分。 実家の酒屋の手伝いをしている(主に配達)。 下戸。 彼の勘違いから鳴瀬の運命が変わる(お手柄!ぱちぱち)。 有理子先生に想いを寄せている。 千恵ちゃんと幼なじみ。 野球(大リーグ)が大好き。

羽田美智子(平林有理子) 口やかましい女教師(命名:鳴瀬)。 有理子先生。 がちょ〜〜ん♪谷啓(はっ、歳がばれてしまう)校長の娘で、白八木中学校の国語と英語の教師。 教務主任。 教育熱心。 母親の亡くなる三年前まで東京に住んでいた。 生徒たちから尊敬されているもよう。 マエストロ相手だと調子が狂うらしい(初期のふたりの会話は小学生の喧嘩かと思った)。

酒井美紀(安藤千恵) ちっちゃいの(命名:鳴瀬)。 ちえちゃん。 邦男と幼なじみ。 白八木中学校の書道と美術の教師。 オーケストラ部顧問の助手。 邦男に想いを寄せ、朴訥な恋に憧れている。 先生に見てもらえないのが不満らしい(仕方ない気もする)。 酒癖:からむ。 ビール、大ジョッキー2・3杯いっちゃう(若いな〜)。

浅木久仁子(浅丘幸美) 白八木中学校の数学・理科の教師。 バツイチ。 人生経験豊富?だからか、わかったような口調で話すことが多い(結構 的を得ている)。 人が言いにくいことをはっきり言うので分かりやすい。 自称「谷間に咲く百合」。

谷啓(平林校長) 有理子先生の父親。 白八木中学校の校長先生。 とぼけているようで、なかなかしっかりしている。 とっても交渉上手。 ユーモアとトロンボーン持つ姿は さすが。

左右田一平(池田徳三) らっきょの父。 酒店店主。 どこか抜けている邦男を温かく見守っている。 らっきょを漬けるのが上手。

河原さぶ(大沼長作) 白八木中学校の社会科教師。 愛妻弁当を持参している。 すっごい天然ボケ。 絶妙のタイミングでボケてくれるから(私は)嬉しくて仕方がなかった(←どうでもいぃ?・苦笑)。

藤原紀香(たみえ) 喫茶『やぎやま』のウェイトレス。 邦男の幼なじみ。 ”出るとこ出過ぎてる(邦男・談)”な、ナイスバディ。 中学生たちの憧れの的。 以前、東京でAV(audio-visual の略ではない:当たり前)出演していたといううわさも。

阿南健二(樫尾マネ) 鳴瀬望のマネージャー。 いつも明るく笑顔。 エプロンがとってもよく似合う。 鳴瀬の才能を高く買い、信じている。 鳴瀬自身のことも大好き。 おじぎは90度。

藤田宗久(大友) 帝都フィル・オーケストラの一員。 音楽を愛し、メンバーを愛し、オケメンバーの心情を代弁する人。 一言で言うと、きっと、いぃ人。

平幹二郎(宮園) 嫌味で根性ねじ曲がった親父かと。 心から音楽を愛する人。 勇気もある。

中村嘉津男(城之内) 全管連(ぜんかんれん)の理事。 公正な立場で物を見られる人(な気がする)。

日本フィル交響楽団(帝都フィル) マエストロ鳴瀬望をかつて追い出した。(・・・紹介、それだけ?・笑)

広田レオナ(結城由紀子) マエストロの元カノジョ。 一緒に住んでいた時期もあった。 鳴瀬のことを 「鳴瀬クン」と呼ぶ。 日本を代表する若手女流ピアニスト。 強烈な個性とナイスバディの持ち主。 ”なかなかやるなぁ”って人。

羽場裕一(篠原聡志) 有理子先生の元カレ。 近々海外に赴任するらしい。 笑みを絶やさない。

白ヤギ 学校のマスコット。 GoodJobの経歴アリ。 白い(当たり前)。

犬(マダックス) 邦男の家で飼っている犬。 大人しくお行儀がよい。 黒い(部分的に白い)。

〜 白八木中学の生徒たち 〜
     みんな三年生

深田恭子(和音:かずね) バイオリン。 オーケストラ大好き。 夏休みが終われば転校する。
藤原竜也(演也:のぶや) チェロ。 村長の息子。 リズム感がない。 バスケが得意。
吉野紗香(律子) トランペット。 演也が好き。 チャキチャキした美少女。
二本樹顕理(響介:きょうすけ) バイオリン。 バンドマスター。 立場上?優等生。
岡崎正志(謡司:ようじ) バイオリン。 ひ弱。
小関 航(楽人:がくと) トロンボーン。 父1人、子1人の家庭。 父親思い。 かっこいぃ(笑)。
村山真夏(美鈴) フルート。 奏くん事件です現場(?)を目撃する。
杉浦香奈子(唱子) パーカッション。 もしかして天然?って感じの和み系。
佐々木恵理(千歌) ホルン。 弦太となかなか良いコンビ。
池田直子(真琴) ヴィオラ。 大人しい。
倉貫匡弘(奏:そう) クラリネット。 母親の大きな期待を背負っている。 弱虫(評:鳴瀬)。
山口森広(弦太:げんた) ホルン。 とにかくよく食べる。 それをちゃんと身につけている(笑)。 お寺の息子。


【ストーリー】 海外で ”神が宿った”と評された世界的なマエストロ、鳴瀬望はコンサート中にオーケストラのメンバーから演奏をボイコットされ、その責任を問われて解雇されてしまった。 そして今は山小屋にこもっている。 時折マネージャーの樫尾と酒屋の出前が訪ねてくる位で他に訪れる人もない。 仕事がないのだ、一年以上も。

酒屋の出前(池田邦男)は、地元の中学教師(体育)。 突然オーケストラ部顧問の任についたが、音楽のことはさっぱり分からない。 ピアノが壊れていることに気づいた池田は鳴瀬を楽器屋と勘違いし、修理を頼みに行く。 一旦は断る鳴瀬だったが、学校に出向き修理する。 試しに弾いた曲に学校中の人々が魅了されてしまった。 ・・・この村に音楽がやってきた。

池田の再三にわたる ”子供たちに音楽を教えてください!”依頼を断り続ける鳴瀬。 マネージャーの樫尾が仕事を持ってきた! 喜びもつかの間、その仕事は ”子供たちに音楽を教えること”。 憤る鳴瀬だったが、その日の食事にも事欠く有様となったうえ、楽団への多額の借金返済のため受けざるを得ない状況に。 ”神が宿った世界的なマエストロ”が、その日の食事と借金返済のために田舎の中学校のたった12名のオーケストラ部でタクトを振ることになってしまった。

自分から辞めれば違約金を払わねばならない。 だが先方から辞めて欲しいといわれれば払う必要はない。 ならばそのように。 出来るだけ早い時期にそうなるように。  もともとの性格もあるが、辞めたくて仕方がない鳴瀬は誰に気兼ねすることもなく ”出勤”し続ける。 当然、周りの教師や生徒たちからは憤りや不満の声続出。 鳴瀬にしてみれば ”非常に良い状態”になってきていたのだったが。。。

生徒や教師・村の人々と過ごすことにより、鳴瀬は少しずつ変わっていく。 生徒たちの人を憎むことも疑うことも知らない心、人を愛し、信じ、許すことの出来る心が、鳴瀬に今までの自分の音楽にはないものを見つけさせたのだった。

ではそれを表現する場は、鳴瀬も気に入り村人も残留を熱望するこの村なのか、または、世界の舞台へと続くプロのオーケストラなのか。 鳴瀬が出した答えは。。。


【記録】 1997年夏 全12回  フジテレビ(CX系列) にてOA
ノベライズ:「それが答えだ!」波多野鷹/フジテレビ出版
ビデオ・DVD:なし(これは後世に残さないといけない名作です。 ”なし”なんて駄目です。)


【感想】 プロデューサーの方がノベライズ本の最後に書かれていた言葉。
「”見たくない現実”よりも ”見たい虚構”のドラマをお茶の間に届けたい。 何故なら、殺伐とした事件が続く今だからこそ。」  この言葉がすべてだと思います。 こんな作品を見たかったんです。 何度も何度も見て、その度に「よかった〜」と、ほーっと深い息のできる作品。 こんな作品を作ってくださって、本当に嬉しい。 ありがとうございました。

物語の全編を通して流れるクラシック音楽は、舞台の風景と重なり合って本当に心地よく、”クラシック、聴いてみようかな?”という気にさせてくれました。 生徒たちがよく遊んでいた川の流れに色んな汚れた思いが清められ、流されていくようでした。 ドラマの最初に鳴瀬がピアノを引っぱるシーンで流れる音楽と、最後に流れる『ワンダフル・ワールド』。 本当に音楽がしっくり合っていました。 どれも好きな音ばかり。 どこを取り上げても、とってもとっても好きな作品です。

そしてこれは三上さんにはまった、記念すべき作品でもあります(笑)。 この鳴瀬望というキャラクターを演じられるのは、三上さん以外の誰もいません(断言)。 あの天才マエストロの指揮もそうだし、傲慢でやりたい放題言いたい放題しているのに、担当マネージャーに ”大好き♪”と思わせるだけの人間的なピュアな可愛らしさを持った人物を威厳を保ったまま演じられるし、マエストロの微妙な成長も演じ分けられるし(偉そうな私・苦笑)。

自分の音楽世界の中だけで生きていた鳴瀬が、好むと好まざるとに関わらず人との関わりを持って生きていけるようになり、それを自分の音楽に還元できるようになるまでの過程はほんとうに素晴らしかったです。 このドラマ、何より鳴瀬の性格が劇的に変わらなかったのがよかったです。 触れると怪我をするような強烈な個性の周りにあった鋼鉄部分が羽毛に変わったような鳴瀬の変わり方。 芯が変わらなかったのが良かったです。

もしも、協調性抜群になったりとか、やたら愛想良くなったりとか、夕陽に向かって砂浜を走るのが似合うような男になったりとか(うっそー!)。 鳴瀬がそんな風になっちゃってたら、私、このドラマ、きっと好きじゃなかった(笑)。 天才なんだもん、世界的マエストロなんだもん、そんなにコロコロ変わってちゃ、値打ちありません。

持って生まれた才能だけでも ”神が宿った” と評された鳴瀬。 それに人間的な温かさ、豊かさが加わった今、彼の作り出す音楽は、どれほど深いものとなったことでしょう。 ドラマの世界のことと知りながらも、聴いてみたくなります。

鳴瀬に関わった生徒や教師・村の人々も、”プロ中のプロ”に接することにより、(同じ日常を送るにしても)色んな点で何かしら変わったんじゃないでしょうか。 ”本物”に接することなんて、人生の中でそうそう無いですもんね。 鳴瀬も鳴瀬以外の人々も共に宝物を得られた夏休みだったんじゃないでしょうか。 そしてそれは私にも。 心の中に大切な大切な宝物、届けてもらえました。

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