映画 「予言」 〜J-HORROR THEATER〜 第1弾    世界40カ国上映  日本にて先行上映  

【スタッフ・キャスト・ストーリー・記録・感想】 【エキストラレポ 1〜3 舞台挨拶レポ

【スタッフ】
監督:鶴田法男、 プロデューサー:一之瀬隆重、
音楽:川井憲次、 原作:「恐怖新聞」つのだじろう、
製作プロダクション:オズ
主題歌:荘野(しょうの)ジュリ 『カゲロウ / うたかた』、


【キャスト】
三上博史(里見英樹)、 酒井法子(里見の元妻・立原綾香)、
堀北真希(里美の教え子・若窪沙百合)、 小野真弓(綾香の同僚・宮本美里)、
山本圭(”恐怖新聞”の研究者・鬼形礼)、 吉行和子(念写の能力を持つ・御子柴聡子)、
井上花菜(里美と綾香の娘・里見奈々)


【ストーリー】  ※ 思いっきりネタバレです ※ (長い部分は伏字にしていますので、ご覧下さる方はドラッグして反転させてください)

ドライブ中、家族で唱歌を合唱する幸せな光景。 メールを送るため車をUターンさせ、電話ボックスで送信完了を待つ里見の目に新聞記事の切れ端が。 不思議に思い手に取ると、そこには娘の死亡記事。 時刻は・・・今。

振り返ると、車から降りてこちらへ向かう妻の姿と、その直後に車へ突っ込む大型トラック。 まもなく車に火の手。 身動きの取れない娘の泣き叫ぶ声。 何の打つ手もないままに直後、車は爆発。 新聞も消えてなくなった。 (以下、しばらく伏字です)

娘の死を告げる記事が確かに新聞に載っていた、と主張する里見。
それを信じられず、里見の気が触れたと思う妻・綾香。 二人は別れてしまう。

それから数年。 当時、助教授昇進を目指した里見の仕事は、とてもレベルが高いと思えない高校の非常勤講師(現国)。 仕事にもやる気を持てず、ただ出勤しているだけの状態。

綾香は大学に残り、念写の研究に没頭。 そして『恐怖新聞』が実在することを知り、里見を信じられるようになる。 ある日、御子柴から連絡が入る。 「もう逃げられない・・」 不審に思い、家へ行くと御子柴は衰弱死していた。 その手には里見の死亡を報じるポラロイド写真。

里見の身を案じ、連絡を取る綾香。 綾香の変化を知らず怒って電話を切る里見。

里見が試験の採点をしていると、ある教え子の答案にこれから起こる事故を知らせる文字が並んでいた。 自宅でTVをつけたまま、答案を前に不審に思っていると、まさにその事故を報じるニュースが流れる。 そのとき新聞が届く。 おそるおそる手にした新聞には、その教え子の死を知らせる記事が。 彼女を助けようと急ぐが間に合わず。

『恐怖新聞』の研究者が存在することを伝えるため、里見のマンションを訪ねる綾香。 そこには憑かれたように何枚もの紙に記事を書きなぐる里見の姿があった。

綾香と共にある病院を訪ねる。 そこで、数ヶ月のうちに数十歳も年を取り、記事を書き続けたため命を落とした少年の存在を知る。 また、『恐怖新聞』の研究書を残した鬼形の家を訪ねる。 人の気配がない。 32巻に及ぶビデオテープを見つける。 そのビデオには、新聞の内容を伝えることにより死ぬはずだった人を守ったと言う、鬼形の姿があった。 だが、それをした結果、鬼形は炭と化していた。

記事を書き続け命を縮めるか、人を守ることで炭になるか。 どちらにしても、この先里見に訪れるのは、遠くない死。
ふたり共に住むことになり、心休まる日がふたたび訪れたかにみえた。 ところがまた里見に『恐怖新聞』が届く。 そこには綾香の死を告げる記事が。 迷うことなく綾香を助けに向かう里見。

新聞の記事を変えてしまった者は、一番つらいときに戻される。
一番つらいとき、それは電話ボックスの中。 里見は家族を守るため、行動を起こす。


【記録】 ☆ 日本公開前に既にアメリカ・ヨーロッパ・アジア他40ヶ国での配給決定!
2004年 03月30日 製作発表 「J-HORROR THEATER」誕生
エキストラ募集(400名:8月3日締め切り)
07月28日  『予言』製作発表 帝国ホテルにて
※その日も前日夜から当日朝 ”ピヨピヨピヨ♪”まで撮影されていたそうです
08月05日 エキストラ撮影
(午前9時半〜午後2時ころ  京王線 府中競馬正門前駅にて)
09月25日 舞台挨拶付前売り鑑賞券、発売開始(午前10:00〜 1人2枚まで)
09月29日 ハリウッドにて『感染』『予言』のリメイク決定発表
  (『感染』にはトム・ハンクス、『予言』にはジョニー・デップの起用が検討されているとか)
10月02日〜 全国東宝系ロードショー 同時上映『感染』
※10月02日午前9時半〜『感染』上映後、舞台挨拶 その後、『予言』上映(有楽町マリオンにて)
・ノベライズ本:「予言」林巧/角川ホラー文庫(2004年9月出版)
・DVD :2005年4月1日発売


【感想】 『ヘドウィグ』の後だから文芸物? ふつーのもの? でも予想を大きく裏切り、結果はホラー。 私の超苦手分野。 その上、三上さんが全然出ていない作品との2本立て。 「・・・なんでやねん〜!(泣)」。 でも、楽しみに観に行きました(舞台挨拶レポ)。

『ヘドウィグ』から、たった2週間後の撮影がこの作品。 凄いです。 三上さんはこの役を「ふつーの役だから受けた」ってお話でした。 確かに、作品のジャンルはホラーだけど役柄的には、普通の一般の男性の役でした。 んじゃ、私の予想も外れてなかったっつーことで(別にどうでもいいことだけど)。(^^ゞ

『予言』、とってもよかったです。 ”これがホラーなら、私、ホラー好きかも”と思うくらい。 とても切なくて温かでした。 三上さんの出演映画作品の中で一番好きな作品です。(2004年現在)

上映中、「お父さ〜〜ん!」等の声が後ろから聞こえてきましたが、ほんとに出演者が客席で演技しているんだと思っていました(笑)。 寺山さんの舞台や映画は出演者が客席にいることもあるし、この日は、奈々ちゃんもいたし、、、で。 ”贅沢な映画だな〜”って思っていたんですけど、よく考えれば全国一斉ロードショー。 ありえません。(^^ゞ

この作品のドコが好きって、深い愛情のある家族の姿が描かれているところです。  この頃の新聞には、一昔前なら想像もつかなかったような恐ろしい記事が毎日のように載っています。 あまりにも、”異常なこと”がありすぎてつらかったので、原点に戻れたようでとても嬉しかったです。 もちろん、三上さんは本領発揮!って感じだったし。 なんか、”三上さん、むくわれたな〜”と思いました。(*^。^*)


それから、最後、里見がああいう形で死ねたのは、幸せだと思いました。 一番つらいときに戻されるのは本当につらいことだけど、でもそれは定まったこと。 選び直せたんだもん、未来を。 それも2回も。 死ぬ時に満足しきって死ねる人って、そんなにいないと思うのです。 何かしら「あぁ、しまったな」って思うところもあると思うのです。 でも里見は。

あんな形で奈々ちゃんを失い、綾香にも理解してもらえずに別れ、仕事にも参加しているだけで廃人のように過ごした日々。 あのまま命を失っていたら里見の一生は、一体なんだったんだろう?と言うものだったと思います。 が、恐怖新聞が再び届いたことから里見は人として生きる方向に向かい始めました。

廃人のようだった里見をリードし、深い愛情で支えたのは妻・綾香。 それによって里見は、家族を救い守りぬけたという大きな喜びの中、生を全う出来ました。 パートナーの存在とは、かくも心強いものかと思いました。 悲劇ではあるのですが、なんて幸せな死を迎えられたんだろう、と、羨ましくさえなりました。

ただ。 里見は満足して生を終えることが出来ましたが、彼の能力?は、奈々ちゃんに遺伝しているのではないかと。 まだ理解は出来ないけれど彼女の目には、はっきりと恐怖新聞が写っていました。 彼女はどのような生を全うするのでしょうか。 少し気になります。

夫婦の愛、親子の愛、家族の愛。 少し忘れかけていて、でも、とても大切なものをこの作品が思い出させてくれました。 ほんと、素晴らしい作品だと思います。


最後に少しだけ突っ込みを(2点・笑)。(伏字です・笑)

<その1>
一番つらいときに戻された時、奈々ちゃんを助け出す方法を変える、ってことは出来なかったんですね?
もしもそこまで変えられるんだったら、なにもベルト外すことに執着しないでスカート切るか、脱がして助け出せばいいのに、と思ったんです。 3回も同じことしてるんだから、学習しろよ〜! 危機管理がなってないぞ〜っ!って、最初思ったんです。
ですが、自分の思うふうに戻れないんでしょうね〜〜〜?(^^ゞ

<その2>
教え子を助けに行ったとき、里見さん、人、突き倒して殺してませんか? あの教え子を殺した人、頭打って死んじゃった気がするんですけど。 あのあと、「里見さん、警察につかまりはるんかな〜?」と、ずっとドキドキして観てました。(笑)

ページTOPへ